現代文キーワード
社会論のキーワード・・嫌われる近代・・
① 合理性
無駄を省くことばかりやった結果、遊びを失った生活のイメージ。
② 画一性
大量生産の工場から出てくる、どれもこれも似たような製品のイメージ。
③ 西欧化
忙しさに疲れ果てた都会生活のイメージ。
④ 科学技術
人間を無理やり見知らぬ世界に引っ張っていくエイリアン(異星人)のイメージ。
⑤ 対象化
周囲の生き物や自然に対して愛情を持たなくなった人間のイメージ。
⑥ 疎外状況
中心から追い出されてしまって、迷子になってしまったイメージ。
⑦ 均質化
どこへ行っても、同じような都市の風景や似たような暮らしを誰もがやっているというイメージ。
文化論(基本)のキーワード・・西洋と日本・・
【西洋人】厳しい人間のイメージ
① 自我
周囲にたやすく流されず、自分の考えや主張をしっかりと持っているイメージ。
② 個人
他人と同じであることを嫌うタイプの人間。目立たなくても仕立てのいい服を着ているイメージ。
③ 一神教
キリスト教のこと。厳しい父としての神が世界全体を見つめているイメージ。
④ 理性
冷静に落ち着いて物事の仕組みや成り立ちを考えていく大人の心のイメージ。
⑤ 世界
具体的な場所ではなく、個人をとりまく環境全体のイメージ。
【東洋人】やさしい人間のイメージ
① 自分
自分の気分というあいまいな感情によって、すぐに周囲に影響されてしまうイメージ。
② 依存
他人と同じであることに安心するタイプ。いつも群れて行動したがるイメージ。
③ 多神教
やさしい母としての神々が、自分たちをやさしく包んでくれているイメージ。
④ 情緒
ちょっとしたことで感動したり、落ち込んだりする不安定な心のイメージ。
⑤ 世間
近所、学校、会社など、自分とのつながりの深い人たちのいる場所のイメージ。
文化論(発展)のキーワード・・情報化社会・・
【現代文化(方向を見失ったようなイメージ)】
① 「生産」から「消費」へ
一本の道路を目的に向かってまっすぐに進んでいくような人生から、みんなばらばらになって、自分だけの道を気ままに走っているような人生のイメージへ。
② 「物」から「情報」へ
スイッチを入れる前のテレビから、スイッチを入れた後のテレビへと世界が変わったようなイメージへ。
③ 「絶対(普遍)」から「相対(多元)」へ
一つのものの見方や考え方に縛られることをやめて、物事をさまざまな角度から見ることで、多様な姿を見出そうとするイメージへ。
④ 「自己(像)」の解体
自分とはこういう人間であるという思い込みが薄れてきて、生活のさまざまな場面で役割に沿って「演技」をしているような気分で生きているイメージへ。
芸術論のキーワード
① 写実
風景をそのまま写し取っただけの「写真」のようなイメージ。おおむね否定的に論じられる。
② 形象
心の中のイメージを形に表したもの。つまり、作品となって表現された人や物のかたち。
③ 造化
日本芸術が好んで描きたがる自然の美しさ、神々しさ。
④ 類型
似たり寄ったりのもの。ありふれてつまらないもの。
⑤ 典型
似たようなものの中で「手本」となり、「代表」となっているもの。
⑥ 象徴
日本芸術において、簡素な茶碗や鳥の絵が常に奥の深い世界を感じさせることの根拠を示す言葉。
⑦ 虚構
「写実」と対立して、芸術というものの最大特徴を示す言葉。真実味のある作り物。フィクション。
言語論のキーワード
① 記号
「ある動物」を「犬」ということばで指し示すように、「現実物」を指し示す「ことば」の基本的なあり方のこと。
② 修辞
「比喩」や「倒置法」など、聞き手の印象を強めるためにさまざまな工夫を凝らした「表現技術」のこと。
③ 観念
「学校」を「堅苦しい場所」と思うような、「物事」に対する人間各自の「思いや考え」のこと。
④ 概念
「学校」を「勉強を学ぶ場所」とみなすような、「物事」に対してすべての人間に共通する「思いや考え」のこと。
⑤ 混沌(未分化)
「ことば」のない世界。乳児にとってすべてが違ったもの、変化に満ちたものに見えてしまう世界のイメージ。