翻訳文の考え方

 こんにちは。以前ブログで紹介した高田瑞穂の『新釈現代文』が「ちくま学芸文庫」から復刊されましたね。高田瑞穂の顔写真と弟子にあたる石原千秋氏の解説がついていました。いっそうこの本の価値がわかるように施されていました。最近は、山崎貞の『新々英文解釈研究』が「研究社」から復刊されたりして、往年の参考書をみる機会も増えましたね。往年の参考書はどれも水準が高いので、社会人や大学生が読むのに適していますね。

 今回は、「翻訳文の考え方」を扱いたいと思います。翻訳文は、入試に出題される場合、欧米の翻訳がほとんどで、もとが日本語ではなかったものを、日本語に翻訳したものであるために、翻訳者によって、きれいな日本語になっている場合もありますが、他の言語特有の言い回しや日本人にはやや理解しがたい文化的考え方を示した用語が出てきてしまい、きれいに日本語に翻訳しきれずに、読みにくくなってしまったものもあります。
 したがって、あまりに正確に読もうとすると、時間がかかってしまうことにもなりかねないので、大きく意味をとるという姿勢で臨んだほうがよいでしょう。案外、設問は単純な場合も多いので、設問が解ければよいと割りきることも大切です。