2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

会話と心理

会話と心 会話は、コミュニケーションの手段としては、とても大切です。楽しく会話が弾めば、その後長く付き合いが続きます。名著の誉れの高いデール・カーネギーの『人を動かす』と徳川夢声の『話術』をベースに現代的に、人を不快にさせる言動、人を愉快に…

万葉集と受身表現

おはようございます。 今日は、『万葉集』と受身表現について書いてみました。 『萬葉集』と受身表現 『万葉集』における受身の意味を表す助動詞の例を次に検討することにする。用例調査にあたっては、岩波日本古典文学大系の訓み下しに従った。用例は以下の…

古典における非情の使役

今日は、私がかつて発見した古典の非情の使役の例をあげます。これは、私が昔提出した修士論文の一部です。「非情の受身」については論じられることが多いが、ヴォイス(受身・使役)という立場からは「非情の受身」に対して使役においても、主格に無生物や…

川端善明の助動詞の論

言語哲学の考察に優れた川端善明は、助動詞の特徴について鋭い指摘を行っています。ただ、難解であるため、理解するのに時間がかかるかもしれませんが、味わってみてください。 「基本的に動詞に下接した助動詞は、(1)動詞が述語であることの現実態を形成…

「る・らる」は助動詞か、接尾語か。

今、久しぶりに「る・らる」は助動詞か、接尾語かを考えていました。では、私の論文の一部から転載します。 助動詞説と接尾語説「る・らる・す・さす・しむ・れる・られる・せる・させる」は、品詞論上、意見がわかれる。つまり、「助動詞説」と「接尾語説」…

「る」「らる」の受身根源説

今回は、「る」「らる」の受身根源説を紹介します。私の書いた論文の一部を掲載します。 山田孝雄(1936)が、「る・らる」の原義を受身をととらえた上で、そこから自発が出たとして、 それより一轉して自然にその事現るゝ勢にあることを示す。今これを自然…

「る・らる」の根源は自発?

古典の助動詞「る・らる」の自発根源説には、疑いを持っています。以下、その理由を示してみます。 「る・らる」の意味展開には二説ある。すなわち、 ○受身→自発(自然勢)→可能(能力)→尊敬(敬語)・・山田孝雄 ○自発(自然的実現・勢相)→受身(所相)・…

易の魅力

「易」は特殊な占いです。「占い」というよりも、「人生哲学」や「自然の運行」を大事にするものです。 孔子も編纂したといわれる『易経』をもととしており、文人や学者にも好まれました。学者の好む占いの 筆頭にあげられるのが、易です。十円玉でも簡単に…

「る・らる」と「す・さす」との対応

おはようございます。 最近、いよいよ学位(博士号)を取得するための準備に取り掛かっています。二年計画なので、無事に仕上げたいと思っています。「る・らる」の四つの意味(受身・可能・自発・尊敬)と「す・さす」(使役・尊敬)との意味対応について、…

中国語と日本語

中国語と日本語 中国語は、英語的な要素と日本語的な要素があり、中国人は、語学が得意な方が多いようです。私の環境的に、中国人と接することが多いので、聞いてみたところ、日本の文章を漢字だけ追いかけていけば、何となく意味がつかめるようです。そのた…