2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

長沼直兄の受身記述

長沼直兄(1944)では、次のように英語と日本語との受身表現の違いに言及し、日本語の場合には、英語と異なり、受動的事柄に限定して受動表現が使用されることを述べている。The Japanese passive is very different from the English passive voice. In Eng…

行動上の特徴−内向型

3内向型 文字通り、勘定を表に出さないタイプで、人と会話すつときは、短く単調な反応をする傾向があります。話の内容だけを重視し、声の調子や身振りなどにはあまり注意を向けないため、濃いコミュニケーションは得意ではありません。 (影響言語) 内向型…

行動上の特徴−スコープ

行動上の特徴 スコープ 1詳細型 詳細型の人は、くわしい情報や細部にこだわりがあり、物事を流れに沿って話す傾向があります。その一方で、全体を見て把握することが得意ではありません。 (影響言語) 正確に・厳密に・くわしく・具体的に 2全体型 全体型は…

佐久間鼎

佐久間鼎佐久間鼎は、三上章や松下大三郎の受身の論を引用しながら、『現代日本語の表現と語法』の中で、第一に、「本来のうけみ」として、動作者の対象となり、その処置や変化を受けたり、被る者を主格に据えて、事の次第を述べ、主格にくるのは、人間や動…

日本国内の戦乱

壬申の乱 古代最大の戦乱は、壬申の乱です。これによって、豪族がみな滅び、天皇の絶対権力が確立し、現人神の思想が成り立った戦乱です。南北朝の動乱 南北朝の動乱は、日本のアクセントの歴史の上で、たいへん重要な意味を持っています。つまり、アクセン…

応仁の乱と貴重書

日本の言語と文化の中で、応仁の乱は、大きな分岐点になります。 つまり、京都の大半が焼けてしまい、特に、一条兼良(政治家・学者)の図書館が炎上し、貴重な文献が燃えてしまい、京都を離れた文人の手によって、全国に京都の文化が広まりました。言語体系も…

受け身と状態性の先行研究

1.受身と状態性についての先行研究受身と状態性について、重要な指摘を行ってきた先行研究を以下にまとめてみることとする。1.1山田孝雄−状態性の指摘−山田孝雄(1908)は日本語本来の固有の受身か否かは、状態性にあるとし、古典の受身文も現代の受身文も本…

読書日記〜枕草子

七月から、よみうりカルチャーで、『枕草子』の講義を依頼されました。 実は私は、『枕草子』が嫌いでした。大学で『枕草子』を教えてくださった松田喜好先生も『枕草子』が嫌いだと言っていました(笑)なお、『枕草子』で評価の高いテキストは、萩谷朴校註の…

小学校の教科書と日本語教科書−受身文−

1.光村図書の小学校の国語教科書採択率の高い光村図書の小学校の国語教科書の受身文を調査すると、次のようになる。♢1年・・合計0例 ♢2年・・合計13例 ニ格6例・ヲ格1例・自然的可能1例 主語の表出3例(有情0例・非情3例) ♢3年・・合計7例 二格4例・ヲ格0例…

松田聖子、河合奈保子、中森明菜の時代

松田聖子、河合奈保子、中森明菜という、1980年のアイドルの中で、現在も活動しているのは、松田聖子だけですね。 松田聖子はプロ根性が強く、アイドル時代は、実力のある歌唱力なのに、わざと音程を外して歌っていたといわれていますね。今では、すっかり貫…

動機づけの特徴

動機づけの特徴 主体性 その人が、率先して動くタイプか、人に合わせて行動するかを見極めます。 1主体・行動型 このタイプの人は、深く考えずに行動する傾向があり、行動を起こすこと自体でモチベーションが上がります。 (影響言語) 行動あるのみ・飛び込…

動画の効用

最近は、インターネットのYouTubeで、カリスマといわれる人物の映像をみることができるようになりましたね。 映像の効果は、絶大ですから、脳への効果は高まります。カリスマ的な宗教家、カリスマ的なカウンセラー、カリスマ的な指導者、など本だけでは伝わ…

わが師、わが友―松井孝夫氏−

松井孝夫氏は、現在では聖徳大学で教鞭をとり、音楽の指導にあたっておられますが、かつては東京都の中学校の音楽の教諭でした。私が中学一年のころに当時二十四歳の若い先生で、担任になりました。マメな先生で、文化祭などでは合唱部がなかったので、臨時…

本田宗一郎の文章の中の受身文

本田宗一郎(2001)『夢を力に』日経ビジネス文庫 ○第一部 私の履歴書 (1浜松在の鍛冶屋に生まれる) 私はおじいさんに背負われてその精米屋によく連れてってもらったが、発動機のドンスカドンスカという音と、石油の一種独特のにおいをもった青い煙がたい…