呪術・祈り・まじないの効果

「呪術・祈り・まじないの効果」
 加持祈祷や護摩焚き、お守りなどは、迷信とも考えることはできますが、実は有効なのです。手相にしても、プラス思考でいるほうが手相はよくなります。そのプラス思考をもたらすのが、加持祈祷・密教呪術・お守り・人形といった類なのです。それらの効果については、中村雅彦『祈りの研究』の中で心理学でも実証されています。特にお守りについては、心理学的に三つの作用があるとされています。すなわち、
1理由がわからなくても勇気付けられる「プラシボー効果」
2前回も効き目があったので次も信じられる気持ちになる「シンクロニシテイ効果」
3願いが実現させる力を倍加させる「期待実現の作用」
となります。
 実際に心理学の実験でも、お守りなどの類で縁起をかついだほうが好成績を収めています。その点について注目して刊行したのが、浅野八郎氏『おまじないの魔力』(光文社)です。この本は、東洋と西洋につたわる霊符や真言、お守りなどを幅広く収録してあります。また、心霊科学研究家の中岡俊哉氏は『密教呪術入門』(祥伝社)で、密教につたわる真言、九字の秘法、霊符、仏画などを収録してあります。近年では、江原啓之氏『スピリチュアル・お祓いブック』で、神道をベースに密教を組み合わせたお祓いの仕方を一般向きに再構成して示しています。ぜひ、迷信と思わずに積極的に活用することをお薦めします。
 手相研究家の門脇尚平氏は、『手相の秘密』(潮文社)の中で「信仰心や祈りの習慣のある人は、不思議と生命の危険のある線がでていても無事に過ごしていることが驚くほど多い」と指摘しています。これらの類は人類の生み出した知恵といってもよいでしょう。潜在意識の部分に霊的な面を考えると、心霊科学的になると考えられそうです。