数字に隠された意味

 おはようございます。先日、私の講座で「ピタゴラス」の話をしていました。ピタゴラスは、数字には意味があり、数学は魂を浄化するための道具だと考えたのです。その思想がピタゴラス教団につながる一方で、密教的なカバラと結びついて、「カバラ数秘術」となりました。では、その数字に隠された意味を記してみます。

「数字に隠された意味」
○「1」という数字は、すべての始まりを示す数字です。唯一絶対の存在、神、自我、人間の意志力、行動力、指導力、推進力、能動的、男性原理、太陽などを示す数字です。また、すべてをまとめる統一・統合の性質もあり、未来への無限の広がりと発展を約束した数でもあります。身体的には、頭部や脊髄を表し、人が直立している姿を表しています。ユングは、「調和を象徴し、独立するもの、混乱するものを統合する姿を表している」と述べています。
○「2」という数字は、二元論の基礎となる数字です。男と女、光と闇、善と悪、陰と陽などの相反する二極が生じることを示す数字です。包容力、人づきあい、調和、協力、受動的性質、女性原理、母性的愛情と理性、思いやり、同情心、月を表しています。また、裏の意味として、矛盾や背徳などの裏切りを暗示しています。つまり、性質の異なるものが同居している数なのです。そのため、二面性の中で、たえず揺れ動きます。そこから公平や均衡の人を示すのです。
○「3」という数字は、発展と開拓の数です。創造活動の展開、調和、安定、知性、超自然的な力、三位一体、三種の神器、三つの願いなど、安定の中に変化の可能性を内在しています。惑星は木星です。1+2は3となります。プラスとマイナスに加えて、第三の動きが加わって、常に新しい刺激、現実活動、創造活動が加わり、発展を暗示します。シンボルは三角形で、裏の意味としては、破壊や混乱、セックス(フロイトの説)や男性性を暗示しています。身体的には、声・喉・肺と関係を持っています。
○「4」という数字は、公平とバランスの数です。物質世界の誕生、四大大陸(ユーラシア・アフリカ・北アメリカ・南アメリカ)、東西南北の四方位、四元素(火・風・水・土)、人間の喜怒哀楽などの基本的感情などの現実世界を創造する基礎となるものです。シンボルは四角・十字・卍などで、起承転結など、完全、安定、堅実、着実、慈悲、愛、善などを象徴する数字であると同時に、大地・自然、頑固や無責任の意味もあります。占星学では水星・土星があてはまります。身体的には、両手両足を示しています。
○「5」という数字は、進歩、冒険、変化と自由、行動力、直感力、力、忍耐力、正義、繁殖、セックス、種族などを象徴する数字です。人間は五感・五体・五本の指からなりたっています。女性性の「2」と男性性の「3」が統合された、「人間」そのものを表す数字とされています。5は1から9までの数字の中の真ん中の数字であり、前後左右の動きをいつもみて、考え・行動します。5は、そこから統率と支配力の数字とされます。水星と火星の波動があり、シンボルは、五角形や五芒星、神秘的な呪力や霊感なども暗示します。
○「6」という数字は、調和とバランス、美と創造、幸福な家庭、健康、愛情、奉仕を象徴する愛の数字です。1+2+3は6の完全数で、包容と律儀な数字です。1から9までの数字の中では、もっとも力が強いため、理想・目標・言動なども人がびっくりとするくらい大きいのが特徴です。「3」の倍数であることから、創造のエネルギーの統合、男と女、精神と肉体、物質と心などの相反する二つのものの完全な調和を暗示しています。金星で女性性があります。シンボルは三角形がふたつ重なった、六芒星、六角形、カゴメ紋です。身体的には、心臓・血管系・性器官と結びついています。
○「7」という数字は、完了・調和の数字といわれています。また、生産と備蓄の数といわれています。いつも何かしていないと気がすまないし、陽気でほがらかな平和主義者です。「7」は古代から祝福・勝利、堅固さ、神秘、知識、学問、研究。分析、瞑想を暗示しているといわれています。星占いでは土星天王星と結びつきのある数字といわれていますし、古代人が大切にした星は、「月・太陽・水星・金星・火星・木星土星」の7つでした。また、人間の頭部にある穴も「両耳・両目・鼻・口」の7つですし、虹も7色です。シンボルは七芒星、七角形です。身体では、内分泌器官を表しています。
○「8」は、基礎を表す「4」という数の倍数であり、二重の基礎を示しています。つまり、「物質と精神」「破壊と成功」「戦争と平和」「巨大な富とゼロ」という、相反する二つの意味が含まれているのです。そのことから、分裂の可能性も内包しているのです。「8」は、均衡・栄光・組織力・支配力・成功・権力・名誉・威厳・壮麗さを示しています。横に倒すと「∞(無限大)」の記号になるので、大きなパワーがあります。「8」は人間の骨格をあらわしており、星占いでは土星と関係があるとされています。「7」は『旧約聖書』、「8」は『新約聖書』を意味するといわれています。シンボルは四角を二つ重ねたものです。日本では、「八」は末広がりを示し、「弥」を当てて子孫繁栄などの意味があり、めでたい数字といわれてきました。神職の方は、「いやさか」といって乾杯します。
○「9」は、闘争と知力の数で、1から続いてきた最後の数です。この世とあの世を含めた宇宙全体の完結を示す数字です。人生のサイクルは、9年周期であることを暗示します。「9」はすべての数字を含んだ完成・調和の数字です。人間愛・哲学・理想主義・神秘能力・隠された真理・宇宙意識などを暗示しているといわれています。シンボルは三角形を三つ重ねたものです。
○「11」は、易の思想では、空と大地との結合、小宇宙と大宇宙との結びつきを示しており、革命・革新を象徴する数字です。「十一面観音」のように、精神性の向上などの精神的な概念を暗示します。オカルトの世界では、「受胎・創造」を意味しています。
○「22」は、2+2は4にもなる、時間と空間のすべてを象徴する数です。4(宇宙)+7(理性)+11(感情)=22となります。タロットカードは22枚で宇宙の理を表すといわれていますが、「22」は大いなる霊性、物事の完全な完成、無限大の至福、永遠の魂などのスケールの大きさを暗示しています。
○「33」は、「三十三観音」に象徴されるような菩薩の域を暗示する数字で、波動があまりに高いために、一般的な常識では図れずに理解されにくい神聖で特殊な数字です。3+3は6となり、普遍的な愛の拡大を暗示しています。