認知症について考えたこと
認知症について
最近、認知症について考える機会が増えました。主に認知症のときに施設などで用いられる方法は、経験的に効果があるのではないだろうか、という経験に基づいたものであり、科学的な視点が弱いのが弱点です。つまり、川島隆太教授によれば、「認知症患者に対する、従来の非薬物療法の効果の厳密な評価はまったく行われていない」というのが弱点であるそうです。今まで行われた主なものを三つあげてみます。
○行動療法
○認知療法(回想法・リアリティー・オリエンテーション)
○刺激療法(芸術療法・音楽療法)
そこで、私が最近注目しているのは、学習療法と指のマッサージです。学習療法は、満点がとれる小学校1年から4年の簡単なものを用いて、週に3日以上10分ぐらいやると、脳の前頭葉が活性化することが川島隆太教授によって示された科学的な方法です。川島隆太教授によれば、学習療法で認知症が改善されたあと、認知症の人にインタビューすると、実は認知症のときには自分が表現できず、苦しかったので、あの認知症の状態には戻りたくないので、学習療法を続けたいという希望が多いそうです。認知症はボケといわれていたのですが、実は意識があることがわかってきたようです。そのため、学習療法を行う場合、必ず、重度の認知症であっても、脳の画像を見せて、頭の体操をやる意義を説明するののが特徴的です。
また、親指のマッサージは、親指の特に先端は、脳に影響を与える部分なので、よくマッサージすると頭がリラックスし、改善例がみられるということがわかってきています。このように、認知症も、学習療法や親指のマッサージを取り入れる時代になってきたようです。