ガイダンス原稿2014

今年の塾生向けのガイダンス原稿です。

○古典(古文・漢文)の学び方・考え方

「古典という科目は、どのようにすればいのか?」という疑問を持つことが多いと思います。詳しいことは、初回ガイダンスでお話しますが、頭を柔軟にして好奇心を持ち、疑問点を明確にしていくことだと思います。文法と単語で、ある程度は読解できますが、そこから先は、古典の教養を高めることが大切です。その教養は、ゆっくりと読解しながら身につけていくのが一番だと思います。

古文であれば、高校1年か2年ぐらいまでに、『古典文法基礎ドリル』(河合出版)、『古典文法トレーニング』(河合出版)などで文法力、『必修古文単語400』(桐原書店)などで単語力を身に付けたら、じっくりと読解しながら、古文の世界に浸ることが大切だと思います。そのきっかけになるのが、古代和歌です。特に百人一首の1から62は、評価も高いので、『原色カラー版 小倉百人一首』(文英堂)などの解説付きのものでじっくりと読んで暗唱しておきたいものです。

漢文であれば、高校1年か2年ぐらいまでに、『漢文句形ドリルと演習』(河合出版)、『基礎漢文問題精講』(旺文社)などで句形と漢文の名文に触れたら、漢文の読解をしながら、漢文の世界に浸ることが大切です。古代中国の知識人は、漢詩を作ることが教養人のたしなみでしたから、NHKラジオの『漢詩を詠む』などのテキストや放送を聴くことで、漢文の考え方なども身に付きます。

古典を学ぶことは、日本人のものの考え方について知ることになります。また、古典を学びながら知識や教養を高めることで、生きていくヒントにもなると思います。授業時に行う小テストなどを活用して基本的な文法・句形などの基礎を早めに身につけ、入試問題を読解しながら得点力を伸ばすだけではなく、多くのことを学びとることで、人生に生かすことも目標の一つとします。単に入試問題を扱うだけではなく、そこから、さまざまなことを学びたいという意欲をもって臨んでいくことが重要だと思います。