脳と古典
脳と古典
最近、新聞や雑誌などを読んでいると、「脳に効く古典」の記事が目立ちます。認知症や脳の活性化に役立つという内容で、医師などが発表しているものです。それらのものの中で、評価の高いものとしては、『論語』と『萬葉集』のようですね。しかも、二冊とも音読をベースとするものです。私のカルチャーの講座でも『万葉集』を扱っていますが、音読していくと、よい雰囲気が教室にみちあふれてくるのを感じます。
「よい言霊はよい人生をつくる」といわれています。ことばには殺傷能力もある反面、幸せにする力もあります。そういったよい言霊が『論語』と『萬葉集』には凝縮されているのでしょうね。ゆっくり音読しながら、味わってみるとよいですね。文学療法を提唱する文学博士の鈴木秀子さんは、「宮沢賢治」の童話を推奨しています。宮沢賢治も崇高なことばの使い手でしたから、よい言霊が多いのでしょうね。