性格について

性格について
「性格は変わるか」については、さまざまな意見があります。先天的な部分と後天的な部分とがあることはいうまでもないでしょう。行動主義者は、死刑廃止の立場をとっています。つまり、どんなに歪んだ強化歴を持つ人でも、新しく望ましい、そして強力な環境の中に置かれれば悪い行動パターンを改めていけると、行動主義者は考えているようです。ユングは、人との関係性によって変わるペルソナということを述べました。そう考えると、性格は固定したものではないということになります。
心理学者の佐藤達哉氏は、性格についての研究で有名ですが、性格ができる要素を次のように三つに分類しています。
○生まれつき
気質や素質
○強化歴
環境(家庭環境・学校や職場の環境・友人や先生との関係)への適応
○現在
現在の家族関係・対人関係・学校・職場への適応

性格の一般的な分類
性格・・個人を特徴づけるものの中でも、生涯を通じて一貫している、行動や考え方の傾向を示す。
(例)社交的、短気、ケチ、横柄、疑り深い。
人格(パーソナリティ)・・社会的に獲得された、状況に応じて変化する性質。「ペルソナ」が語源。
気質(テンペラメント)・・生得的なもので、性格や人格の土台となる性質。

宮城音弥の分類
心理学者である宮城音弥氏は、性格を「個人個人に特有な、考え方、感じ方、行動の仕方」と定義し、同心円上に、気質・気性・習慣的性格を描いて性格の構造を説明しており、わかりやすい形でしてしています。
(性格の構造)
1.気質・・生まれつきのもの
2.気性・・ごく幼いころに作られるもの
3.習慣的性格・・家庭・学校・友人関係・社会などで作られる複雑な性格