手と感情

手と感情
1.手それ自身、外界と接触する道具として、身体の感覚を脳に伝達し、それに情動が伴う。
2.脳の中における手のイメージは、大脳皮質全体に拡散し、大脳皮質かたの情報を脳幹に連結し、感情に関係のある自律神経系統を興奮させる。
3.自律神経系は血管を刺激し、汗腺を刺激し、指の複雑な毛細管系により、また、手の汗腺が素質的に多いという理由によって手に直接働く。
4.情動が手の意識的運動および無意識的運動をひきおこすことを故人の身振りから観察することができる。
5.手は身体のうちで、もっとも動きやすく、もっとも感じやすく、かつ、もっとも表面にあらわれる部分なので、故人の感ずる情動をあらわす。睡眠中でも手は夢に反応して、心の中の状態を示す。