『万葉集』の書名の由来

 こんばんは。前回に引き続き、『万葉集』の話を書きます。『万葉集』の書名の由来は考えたことはありますか。これにも諸説ありますので、まとめてみると、次のようになります。

一、多くの歌を集めた集
二、多くの世代にわたる歌集
三、万世にまで伝えるべき歌集
四、天子の御代万歳を寿福する歌集

私が『万葉集』を好む理由は、和歌の調べが雄大で、「言霊」が感じ取れるからです。技巧的な感じよりは、素直で神と人とが一体化した調べなので、読んだあとが、たいへんすっきりとします。正岡子規、島木赤彦、折口信夫斉藤茂吉などが『万葉集』を好んだ理由がよくわかります。なお、哲学者の森信三も、『万葉集』を絶賛していました。心に染み入る名歌が多いのです。NHKで「日めくり万葉集」という番組もありますので、ご覧になってはいかがでしょうか。