古文の口語訳についての本

 こんばんは。今回は、古文の口語訳の本を考えてみます。古文は口語訳できてしまえば、あとは現代語で考えることになります。そのため、口語訳する技術を教えてくれる基礎的な本が必要になります。そのタイプの本としては、『古文読解教則』(駿台文庫)があります。この本は、高橋正治という『大和物語』の専門家で大学教授(クリスチャンとしても有名でした)が、ピアノを習った経験や駿台予備校での経験から書いたものです(高橋正治の娘が「高橋いずみ」という駿台予備校の講師でした)。ただし、『古文読解教則』は少し高級な技術が要求されるので、『古典文法基礎ドリル』(河合出版)が比較的、きっちりと書かれていて使いやすいものです。
 かつては、初心者向きとして『古文の演習ノート』(日栄社)が使われた時期もありますが、収録してある項目も少ないし、あまり効果的ではない気がしますし、現在の入試のパターンと異なっているので、避けてください。和田秀樹という受験技術研究家で精神科医をしている人物がおり、その和田秀樹が紹介している本です。しかし、和田秀樹の紹介する本は、国語関係の場合、使いにくいものが多いので、注意してくださいね。むしろ、苦手なら、高校入試向きの古文の参考書や、『試していける・古文文法の123』(河合出版)や『土屋の古文文法88』(代々木ライブラリー)のほうがよいでしょう。