「推量」と「推定」
「推量」と「推定」
学校文法では、推量の助動詞としては「う」「よう」「まい」、推定の助動詞としては「らしい」「ようだ」があげられます。古文では推量の助動詞として「む」「らむ」「けむ」、推定の助動詞として「なり」「めり」「らし」などがあげられます。
では、よく質問を受ける「推量」と「推定」とはどのように異なるのでしょうか。それは、「推量」に「決定」を加えたものが「推定」と考えるとよいと思います。やはり、「推量」よりも「推定」よりも根拠などがあり、蓋然性が高いのです。
言語学者の町田健氏によると、「事柄が成立する可能性がある」とするときに、「直観だけで思う場合」と「何らかの根拠をもとにして推論した結果、そう思う場合」の二つがありえるとしています。前者を「推量」、後者を「推定」と考えてもよいでしょう。