言語社会心理学

このところ、言語社会心理学を講座で扱っていました。だいたい基本の部分は、書きあがったので、まとめてみることにします。
この分野でのパイオニア芳賀綏さんです。彼は、金田一春彦氏(日本語学)と築島謙三氏(社会心理学)の学恩を受けたそうです。

○言語社会心理学

相手への関心の示し方の二原則
1私はあなたを認めている・無視していない。
2あなたについて知っている。

性格と人柄−クレッチマー、シェルドン
1三角の顔・丸い顔
政治家タイプ・話好き・楽天
2たまご型・逆三角形
学者・芸術家タイプ・思考は科学的・話べた
3六角形・楕円形
活動的・現実的・ウィットに富むが皮肉屋
4四角形・長方形
活動的・正直・自尊心が強い

共感を生む話題
1タイムリーな話題
2趣味に関する話題
3共通の知人
4病気の話題

すべりをよくする相槌
1相手の言った文句をそのまま反復する方法
2話題の展開をうながすような相槌
3相手の言う発言に対して、自分の感想・意見を表明する
4相手の言ったことに補足して、ことばの足りないところを補ってやる。

敬語について
日本語は敬語が発達している言語。
尊敬語・謙譲語Ⅰ・謙譲語Ⅱ・丁寧語・美化語
○適度な敬語
マナー、エチケット
○敬語の乱用・過剰敬語
皮肉、よそよそしさ

口の重い相手への水の向け方
アメリカのセールストークの本の記述はどうであるか?
「口の重い相手に対しては、どんどん質問すること。彼が30秒ごとに返事をする機会を与えるように質問を発すること」
○自分の趣味や専門のことなど、人が話したがるような種類の話題を選んで水を向ける。
○同じ質問ばかりされて、相手があきあきしているケースもある。→時には裏から立ち向かう。
○人間には自分のことを他人に正しく理解してほしいという欲求がある。→時には怒らせて口を開かせる(劇薬)。
○気をはりつめて、とらわれすぎないことも大切。→多少のアルコールの活用
「会話が退屈なものになってしまうのは、お互いがあまりに気を張り詰めてしまうためである」(ウィリアム・ジェームズ)

わかりやすく印象深く話す方法
○手ぎわよくまとめる。−まとめ方
○のみこみやすく、印象深くまとめる。−あらわし方
○話の本筋を浮き彫りにし、枝葉末節をカットしてしまう。
「重点主義と省略法」(大宅壮一
○順序立てて組織立てながら話す。メモを作って順序立てる。
「コトバの線状性」
○比喩表現、たとえ話、具体例を用いる。
○適度な権威づけも有効。
○仲間うちの言葉を避ける。
○専門語の使い方
専門語はアクセサリー
専門語の羅列−不快
専門語を適度に説明しながら使う−知識欲の充足
○話のヤマ場の前にはゆっくりと間(ポーズ)をおいて、話のヤマをゆっくりと話す。

相手を同感させる方法
○褒めるときは仲間の前で、叱るときは一対一で。
決して相手の自我をへこまさない。
周囲の人をねたませないようにする。
○褒め方のポイント
個性的に、平凡にならず、オーバーにならず、褒める。
主観より事実、全体より部分。
積極面をとらえ、よい評価を表現する。
○心の整理
心から褒めることば(全部が本心)−◎
お世辞(本心+社交的要素)−○
おべっか(本心ゼロ)−×
○口調や表情
明るい口調・抑揚
明るい表情

相手を説得するには
○説得とは
(第一段階)自分と同じ意見を相手に抱かせる。−納得させる
(第二段階)自分の思うとおりに相手を行動させる。−依頼する・勧誘する
○説得とは命令ではない
1筋道を立てて、事実を提示したり、論理を展開したりすること。
相手の利益を示す(相手の利益本位)−必要性・具体的数字・身近な事実の引用(比喩)・実演販売などの証拠をあげる
2相手の感情に訴える。
押しの一手×−いやいやながら屈する→自我の縮小
やんわり説得○−相手の自我が傷つかない
ひねくれ説得×
もやもや説得×
○説得の理想
筋を通すためにも、相手の自我をへこまさない。
相手の自我を尊重しつつ、理にかなった結果を獲得する。
※「うつ病は、人の世話することに意識を向ければ、二週間で治る。」(アドラー

手際よく断るには
△「まあ、考えておきましょう」「善処します」
◎申し出を感謝する、できることなら、引き受けたいところ、ご希望にそえなくて残念、心苦しい
※いやいやながら同意されるよりも、親切に拒絶されたほうがましだ。

ピンチを切り抜ける方法
1間をかせぐ
もう少し詳しくおっしゃっていただけませんか?
こそのところ、もう少し詳しく説明していただけませんか?
要点だけもう一度おっしゃっていただきたいんですが・・。
2質問者をほめることばを入れ、いい気持ちにさせる。
たいへん鋭いご質問でして、ご造詣のほどもうかがわれて敬服にたえません。私など、お答えするよりむしろ教えられるところが多いわけなんですが・・
3直接関係ない自分の学識をひけらかす。

司会のポイント
1間接の聞き手を意識する。
壁に耳あり、障子に目あり。
名前を呼ぶ・発言の要約・注釈
2前後の事情をのみこむ。
場所・前後の話
3事態の変化に応ずる(臨機応変)。
話が弾まないとき・・司会者は一時敵役にまわる
話が弾みすぎるとき・・統制役をする
話す行動=話し手・聞き手・環境