占いの種類

今回は、いろいろな占いの種類についてまとめてみました。
「占い方法について」
○タロットカード
タロットカードは、大アルカナ22枚、小アルカナ56枚のカードを使用する占い方法です。発祥はエジプトやヨーロッパなど諸説ありますが、ジプシーたちが行ってカード占いが基になっているといわれています。さまざまな技法・解釈・絵柄があり、高い的中率と共に神秘性が魅力です。1ヶ月後の未来がどうなっているかなど、いま現在から近い未来を行うのに適しています。基本的には何でも占えますが、もって生まれた運勢や長期の見通しといったものより、状況が変化しやすい内容について占えることが最大の特徴です。二者択一・幅広いアドバイス・近い未来・吉凶可否などを占うのに適しています。日本では、アレクサンドリア木星王が草分け的な存在で、伊泉龍一氏のような本格的な研究家がいます。
○霊感タロット
「霊感タロット」という日本特有の呼び方があります。正しい歴史や定義は曖昧です。タロットとの違いは、占い師のインスピレーションを優先・重視してカードを読むことだといえます。そのため、結果に差が出ることもあります。タロットと同様に、1ヶ月後の未来がどうなっているかなど、いま現在から近い未来を行うのに適しています。基本的には何でも占えますが、もって生まれた運勢や長期の見通しといったものより、状況が変化しやすい内容について占えることが最大の特徴です。二者択一・幅広いアドバイス・近い未来・吉凶可否などを占うのに適しています。かつては「占いに霊感を用いるのは邪道」といわれてきましたが、スピリチュアルブームの頃から、霊感を用いることが公然と行われるようになりました。占いがスピリチュアルに影響された現象の一つです。
○イーチン・タロット(易タロット)
イーチン・タロットは、カード型の易占いの道具のことで、「イーチン」とは英語で易のことです。易は中国・日本だけでなく、世界の占いになってきています。ヨーロッパに紹介されたのは1681年で、1736年にはイエズス会の宣教師レギが易経の全文をラテン語に翻訳しました。また、ライプニッツ(数学者・哲学者)はこの易経を2進数や彼の宇宙論モナド論」と結びつけました。1924年にはR.ウィルヘルムが分かりやすい解説付きのドイツ語訳を出版し、そのことは彼の親友の心理学者ユングに影響を与え、彼の無意識の理論の構築の上で指針の一つとなったといわれています。英文の易の解説書で有名なのは、「マーフィーの黄金の法則」で有名なジョセフ・マーフィーの「易の秘密(Secrets of Iching)」です。産能大出版局から『マーフィーの易占い』という本が出版されています。イーチン・タロットの構成は、易をカードにしたものなので、64枚のカードで構成されるのが大きな特徴です。カードになっているというメリットを最大限に使うには、タロットのようにシャフルして任意にカードを抜き出し、その出たカードの卦で占うという方法がよいでしょう。この場合は64枚の大成卦のカードのみを使用すればよいことになります。積極的にイーチン・タロットを普及させた人物として、真矢茉子(まやまこ)(数秘術を行うときは「やましたやすこ」の名前)がいます。
○トランプ占い
タロットカードの小アルカナの部分がトランプになりました。そのため、タロットの入門としてトランプ占いをやることもできます。意外と面白い占いです。
○風水
中国の言葉に、人生を左右する要素として「一命、二運、三風水、四積陰徳、五読書」があります。では、風水とは何でしょうか。晋の郭璞(かくはく)は『葬経』の中で、「祐気(よい気)を集めるために、風による拡散を防ぎ、水で集める方法を風水という」と書かれています。つまり、風水は古来中国で用いられている気の流れを物の位置で制御する思想で、日本にはおそらく平安時代以前に伝わったとされています。現在でも、中国、台湾、香港などアジアの都市で街づくりに活用されています。土地や建物など「居るところ」の方位や、家の周りの環境をもとに「気の流れ」を読んで気を整え、開運に導く占術です。そして、家や会社などの地理要素や部屋や家具の配置で運気をあげる占いです。黒門や鮑黎明などが積極的に中国風水を研究しています。
○(九星)気学
生まれた生年月日の九星と干支、「木」「火」「土」「金」「水」の五行を組み合わせた占い方法です。中国の易・風水・奇門遁甲などの影響を受けながら、大正時代に園田真次郎が確立した占いの方法です。持って生まれた性格、長期・短期の運勢傾向、旅行・移転の方位の選び方、相性、適職・才能などを占うのに向いています。生年月日で占えるため、汎用性が高く、現実問題に働きかけます。そして、自分次第で必ず開運できる道を示してくれます。日本占術史上、日本では「中村文聰」がたいへん有名でした。『気学「占い方」入門』(東洋書院)は面白い本です。
○姓名判断
中国では漢字ができたころからあったとされていますが、日本では普通の人が姓(名字)を名乗るようになった明治時代から盛んになった占い方法です。いくつかの種類・流派があり、もっとも一般的なのは、名前で使用している漢字の画数で占う熊崎健翁の開発した方法です。人の初年運、中年運、晩年運をみることができます。赤ちゃんの名づけ、性格、仕事、結婚運、相性、金運、家庭運、子ども運、などを占うのに適しています。相手の名前しかわからなくても、性格、相性などをみることができます。改名により、後天的な運気の上昇を望むこともできます。姓名判断の補助として、印相や名刺相も学ぶとよいでしょう。
数秘術
数秘術創始者は、数学者のピタゴラスであるといわれています。そのピタゴラスの占術にカバラの思想が加わって、「カバラ数秘術」といわれています。生年月日や姓名を数字に置き換えて、一桁(11、22、33などの例外もあります)にまるまで全ての数字を足し、最後に出た数字(霊数・運命数・宿命数・姓名数)の持つ意味から占う方法です。性格、適職、相性、健康、バイオリズムなどを出すのに適しています。
○西洋占星術
西洋占星術の起源は古く、四千年以上前のバビロニアにあります。いわゆる「十二星座占い」の基になる占い方法で、出生時間、出生地がわかると、いっそう詳細な占いをすることができます。現在では数多くの技法が編み出されています。その人の生まれたときの星の配置・組み合わせをホロスコープと呼ばれる図に起こし、過去や先天的に持っている運命・性質などさまざまなことを占います。現在や未来の星の運行を組み合わせることにより、あらゆることを占うことができる、たいへん奥深い緻密な占い方法です。長期の展望・時期・性格診断・深層心理などを知るのに最適です。日本では、門馬寛明が先駆者で、ルネ・ヴァンダール・ワタナベ、アレクサンドリア木星王、鏡リュウジと続く研究者の流れがあります。また、知識階級にも人気のある占いで、ロケット博士の糸川英夫氏が、西洋占星術のコンピュータ化をすすめました。学者にも好まれる占いなのです。西洋では友人に「医者」「弁護士」「西洋占星術師」をもつ企業家が多いといわれています。アメリカのレーガン元大統領の夫人が、政策や人事を西洋占星術で決めていて、一定の評価を受けた政治になったことは広く知られています。
○宿曜占星術密教運命占術)
「宿曜経」といわれるお経を基にしたのが「宿曜占星術」です。その発祥はインドで、日本へは中国を経て、空海によりもたらされました。27種類ある「宿」という星座を自分の生年月日から割り出すことにより、性格や能力を占いことができます。自分と相手の「宿」の位置関係を調べることによって導き出される相性診断は、たいへん精度が高いといわれています。性格診断と相性診断に適しており、企業経営者が配置するときに利用しているケースもよくみかけます。小峰有美子氏が第一人者です。
四柱推命
中国の宋の時代(960−1279)に、徐子平という人物が確立した、たいへん由緒ある占い方法です。「四柱推命」という名前は日本でつけられましたが、古くから研究されてきた陰陽五行説の集大成として「東洋運命学の帝王」と呼ばれています。四柱推命の「四柱」とは、生まれた年・月・日・じの四つをさします。相談者の生年月日に基づき、「命式」という個人の情報がつまった表を作ります。人間の運命や人生などの長期にわたる展望、性格や能力や未来、相性などを占い、予測し、人生をよい方向へ導くことなどに向きます。日本では阿部泰山の泰山流が一般的で、その系統の三木照山の『四柱推命の完全独習』(日本文芸社)がオーソドックスなテキストとして有名です。
紫微斗数
中国の宋の時代の「陳希夷」という人物によって大成されたといわれています。門外不出の占術ということで、なかなか世の中で知られませんでしたが、現在の中国では四柱推命と並ぶ占術となっています。北斗星(紫微星)を最高の星として中心においた綿密な占星術です。生年月日の星の配列を記した「命理盤」から、運命と運勢を読み取っていきます。本人の星の位置から、未来の配偶者の気質や子供についてなど、詳細な事柄までみることができます。
○霊感占い
インスピレーションの優れた人材によって行われてきた占いの方法です。相談者と占い師との相性が少なからず関係してくる占い方法のため、万人にお薦めできるとはいえませんが、たいへん人気の高い占い方法です。相手の気持ちや自分の考え、現在抱えている問題についてなど、「心の中」や「現在」を占うのに適しています。知りたい相手の情報が少なくても占うことができます。占い師によって手順、答えの形は千差万別です。かつては霊感を使うのは邪道とされてきましたが、近年はスピリチュアルブームのため、邪道ではなくなりました。時代によって変化するものですね。
○易
周易
世界でもっとも古い占いのひとつで、少なくとも3000年以上前の古代中国で生まれた占いです。本来は『易経』という学問であり、日本にも帝王学として入ってきました。「筮竹(ぜいちく)」と呼ばれる媒体(現在では八面体サイコロがよく用いられる)を用い、1から8の数字(八卦)を読み解く占いです。占い結果がはっきりと出る傾向があるので、明確な答えを求める相談内容に向いています。とりわけ、健康・商売・身体・時期・相性などを占うのによいとされています。具体的な相談内容や希望がある場合に適しています。マーフィーやユングなどもカウンセリングとして注目した占いです。
(断易)
周易が発展する中で生まれた易のひとつで、紀元前1世紀ごろに完成されたといわれています。「断易」は易の中でも狭義の易ですが、中国ではこの「断易」が主流です。日本では行っている占い師は多くありません。易で出た卦に十二支を割り当て、占時の月日時を関連させて占う易占いです。断易は吉凶だけではなく、事の起こる時期もはっきりと答えに出すことができます。
(梅花心易)
目の前にみたものを易に変換して占う方法です。道具は一切必要ないので、便利ですが、直観力が試されます。
○夢占い・夢診断
眠っているときに夢をみていると認識されたときから、夢占いは始まったと考えてよいでしょう。太古の昔は自然現象の予知とされたり、また、神からのメッセージとされたりしました。現在は、心理学・生理学・占いの対象となっています。夢占い・夢診断は、眠っているときに見た夢が何を暗示しているのかを占います。潜在意識や深層心理を読み取ることもします。心理学の一分野としても夢は活用されています。ユングエドガー・ケーシーなどの夢判断が利用されています。
○方位・家相
一千年以上前から、日本では自然の中に神々を奉ってきました。そのような信仰から生まれた日本独特の吉凶暦や言い伝えに、中国からの占術が加わり、現在の家相が生まれました。家相では家の中の部屋の位置や方位、建物の形、庭の形状、入居日などの吉凶をみます。家相を科学的に検証しようとしたのが「清家清(せいけきよし)」という世界的な建築家でした。清家清『家相の科学』(光文社)は読み応えのある本です。また、鶴野青山(つるのせいざん)の書いた家相の本は、定評があります。
○地相
建物の土地の吉凶は、意外と重要です。ある程度の磁場修正などを施すことで修正できますので、土地相は加味したほうがよいでしょうね。
○算命学
算命学とは、陰陽五行説四柱推命などの中国の思想をもとにして、西川満や高尾義政などによって日本で形づくられた占術で、50年ほど前に完成されました。学問的に発達し、膨大な理論と技術の上に成り立っており、いくつもの流派があります。牽牛星、石門星などの10種類の星が、運命にどのように関わってくるかを占う占術です。学者の風貌の和泉宗章がテレビ出演して人気が出たことで、「天冲殺(てんちゅうさつ)」という言葉が一世を風靡ましたが、それはこの算命学で、性格・資質・人生の流れを読み取り、修正を加えながらよい方向へ導く長所があります。高尾義政の高弟の「中森じゅあん」の本や、「早坂周鴻」の本が読みやすく書かれています。
○ルーン占い
ルーン文字は、北欧の伝説に出てくる神様が作った文字といわれ、ひとつひとつに意味を持っています。古くは、その文字から神託や予言を得たりしていました。象形文字のような神秘的な文字はさまざまなシンボルとして、人気を呼んでいます。ルーン文字が刻まれた石を選び、その正逆や選ばれた石の形などで占います。石ではなく、文字が書かれたカードを展開して占う方法もあります。心境が変わらない近未来のことを占うほうが向いています。
○オラクルカード
ラクルとは、神託という意味です。「マナカード」や「カルトッシュカード」もその中の一つです。
「カルトッシュカード」は、古代エジプトでは、25枚の木片の護符を用いて占い、神託をいたといわれています。エジプト王家の秘伝といわれた25の木片は25枚のファラオの伝承カードとして現代として蘇り、古代エジプトに息づいた叡智の結晶が未来を予知し、人々を導きます。古代エジプトの神々の神話がベースになったカードを用い、ストレートな結果や予測ができます。
ダウジング
ペンジュラム(振り子)を用いて、その回り方で判定する占いです。水脈を探すのに主に用いられていたようです。五円玉に紐を通して行うものも、一種のダウジングです。水晶などを用いることが一般的です。
○水晶占い
水晶玉の曇りなどで一種の透視をする占いです。西洋を中心に行われてきました。日本では、松村潔氏が積極的に取り組んでいます。