指と健康
指と爪からみる健康運
手相学では、指の長さから弱い場所を特定することが行われています。五本の指のバランスをみたときに、長ければ丈夫で、短かければ弱いという意味です。また、爪に黒点がでた場合にも注意が必要です。
○親指−体力・スタミナ
○人差し指−肝臓・胃腸
○中指−心臓・血管・腎臓
○薬指−目・視神経
○小指−呼吸器系・生殖系
爪の下部にある白い部分(三日月)が大きければ、胃腸が丈夫なことを示し、病気をしても回復力が速いことを示しています。三日月がない人は、回復力が遅いことを示します。爪の縦波や横波は、心身の不調を示しています。
指や爪に注目する医学者や療法家も数多くいます。日本導観を設立し、導引術の健康法を広めた、早
島正雄氏は、「長生きのコツは指もみから」と述べていましたし、本山博氏も指を回すことは経絡と結びついていることを述べています。そこで、まずは、指や爪に注目した主な人物を紹介してみます。
(浪越徳次郎)
「指圧」ということを初めて提唱した、浪越(なみこし)徳(とく)治郎(じろう)氏は『老いをふき飛ばす指圧健康術』(青春出版社)
の中で、指の役割について示唆的なことを述べています。
○親指・針先のような鋭いものに対して、敏感に反応する。
○人差し指・羽毛のような柔らかいものから、ゴワゴワした剛毛までの、各段階の微妙な違いを感じ
分ける。
○中指・固さやものの形状をつかむ圧覚がとくに発達している。
○薬指・熱に対して特に敏感。
○小指・他の指が持つ各機能が混じり合った、神経の自由終末がある。
(竹之内診佐夫)
「手のひらツボ療法」を提唱した竹之内(たけのうち)診(み)佐夫(さお)氏は『手のツボ5分間療法』(高橋書店)の中で、病気
とのかかわりについて次のようなことを述べています。
○手のひらのシワがぼやけていたり切れ切れになっていたりしたら、胃腸が悪い。
○手のひらの色にムラがあれば、内蔵の血行障害が考えられる。
○爪に赤や黒の斑点があらわれたら、脳卒中の危険信号である。
○親指の付け根のふくらみ(金星丘)が紫色なっていたら、風邪の前兆である。
(栗田昌裕)
「指回し体操」を提唱している栗田(くりた)昌(まさ)裕(ひろ)博士は、『指回し体操』(学研М文庫)の中で、病気との関係を
述べています。
○肺癌などの肺の病気や肝臓の病気で、ばち状指と呼ばれる形が生じる。
○貧血になると、爪が裏側に反って、スプーン状になる。
○指先が震えるときには、甲状腺機能の異常や、肝不全、小脳の疾患、パーキンソン病などの可能性が
ある。
(福田稔)
医師の福田(ふくだ)稔(みのる)氏(「爪もみ健康法」「つむじ療法」を提唱)は、免疫を上げるためには指の爪の根元を10秒間あるいは10回程度押すとよいと述べています。末端神経を刺激することで、免疫力をあげるのが目的です。
○親指−肺などの呼吸器系に対応。アトピーや喘息に効果がある。
セキ、ぜんそく、アトピー性皮膚炎、ドライマウス、リウマチ、円形脱毛症
○人差し指−十二指腸潰瘍や胃の病気などの消化器系に対応。
便秘、食欲不振、胃痛、胃・十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、クローン病
○中指−耳に対応。耳の病気に効果がある。
耳鳴り、難聴
○薬指−頭痛やだるさに効果があり交感神経を刺激する指。
プチうつ、だるさ、偏頭痛
○小指−心臓や腎臓などの循環器に対応。脳梗塞や肩こりに効果がある。
肩こり、腰痛、動悸、生理痛・生理不順、頻尿、疲れ目、不眠、物忘れ、うつ状態、しびれ、低血圧、肥満、子宮内膜症、子宮筋腫、腎臓病、肝臓病、自律神経失調症、パニック障害