最澄の思想

最澄天台宗の開祖)
○『法華経』の重視・・「一切(いっさい)衆生(しゅじょう)にことごとく仏性(ぶっしょう)あり。」(ブッダは生まれながらブッダであり、永遠の命をもって衆生を救済する「久遠実情釈迦牟尼仏」)という、法華経の教えを中心とする。
○一乗思想・・「すべては仏性をもち、それを信じて修行すれば等しく涅槃に到達できる」という教え。奈良仏教の救済観(生まれながらの才能によって小乗、独学、大乗という救済方法に分かれ、大乗が最も高い涅槃のレベルに到達できるとする三乗思想)を差別的と批判。
比叡山延暦寺・・天台宗の本山となるが、法華経を中心に仏教について幅広く研究する仏教学の最高峰となる。