名刺の重要性

名刺の重要性
名刺は、今やビジネスでは欠かせないものとなっています。明治時代から名刺の風習は日本では行われるようになったといわれています。特に肩書は重要で、そこから話がはずみます。肩書のない名刺は「政治家」か「小説家」、あるいは「俺様を知らないのか」という、傲慢で失礼なことになりますので、必ず、肩書は入れましょう。
(南博『日本的自我』岩波新書より)
名刺を持たない人については、「この俺さまを知らないか」という傲慢、あるいはケチというマイナス・イメージをもたれる。特に、目下の人は目上の人に「名刺を切らしまして」というのは、失礼だとされる。このように、日本は、名刺コミュニケーションの盛んな社会であり、初対面の人同士が自我不確実感を強めるのを防止する役に立っている。名刺は贈り物と同様に、将来まで永続する人間関係の深さを期待し、先取りする日本人の先取り主義の意味を含んでいることである。
(日本貿易振興会のパンフレットより)
日本では名刺交換は最初の出会いの重要な儀式であり、ここで相手に悪い印象を与えてはいけない、名刺をわたすときには神妙にうやうやしく渡し、ブリッジのカードを配るようにやってはいけない。