エニアグラム概説

エニアグラムについて

起源は2千年以上前のアフガニスタンに発し、1950年代にオスカー・イチャーソが性格類型学として体系化したのが現在の性格論の元です。日本では、文学博士でもある、鈴木秀子さんが取り入れたのが最初です。企業などの研修や、カウンセリング前の心理テストでも用いられ、従来のエゴグラムテストに代わり、普及率が上がっています。次のように、9つのタイプに分類されます。みなさんは、どれに近いでしょうか?

タイプ1:改革する人
・ 自分が理想とする「あるべき姿、より良い状態」を実現しようと努力を傾ける人
・ 自分なりの基準にこだわりがあり、些細な間違いも気にかかり指摘しがち

タイプ2:助ける人
・ 常に他者のことを気にかけて思いやり、親身になって手助けを惜しまない人
・ 自分ほど人の役にたつ人間はいないというプライドを隠し持つあまりお節介過剰

タイプ3:達成する人
・ 成果を出すことを何よりの目標として、精力的・効率的・実際的に行動する人
・ 際立つことを望むあまりに競争心があらわになり、自慢するタイプとも映る

タイプ4:個性的な人
・ 繊細で感性豊かな側面と足りていない部分の両側面を持つことを意識する人
・ 時に好悪の感情があふれ自己陶酔的になり、他者には気まぐれな個性派と映る

タイプ5:調べる人
・ 知識欲が旺盛で、論理的思考力に富み、分析することに時間を費やす人
・ 人との交わりや気持ちのやり取りは後回しにしがちで、打ち解けない人と映る

タイプ6:忠実な人
・ 所属する集団に忠誠を尽くし、自分に課せられた責任を果たそうとする人
・ 安心できる状態を確保しようとするあまり、防衛的・依存的な心配性に映る

タイプ7:熱中する人
・ 好奇心と楽観主義を武器に次々と計画を立て、可能性に熱中して取組む人
・ 興味が薄れると飽きて次の関心に移ってしまい、おおまかでツメが甘いと映る

タイプ8:挑戦する人
・ 自分の力を信じて、困難な局面にも果敢に自己主張し、立ち向かっていく人
・ 対決的な姿勢が強すぎ周囲を怖がらせ、命令型親分・仕切り屋と映る

タイプ9:平和をもたらす人
・ 何より争いごとが嫌いで現状維持を優先し、調和を尊ぶ控えめな平和愛好家
・ 常に受身で他人に同調しすぎるようだが、行動がゆるりとした頑固型にも映る

これらのタイプをあてはめて、ご自身や身近な人の性格を推測してみましょう。「エニアグラム」というタイプ分析は人間の根源的に持っている恐れと向き合いつつ、各自の強みや人間関係を考察していく、性格類型論です。アメリカの有名大学院のMBAや、大手企業の研修にも取り入れられています。

【似ているタイプ】
ストレスを受けたときや、安定したときでは、別のタイプが出ることがあります。また、見た目が似ているタイプもあります。これらの判定法については、質問表も作られています。

1と6・・不安感
1と8・・怒り・正義
2と7・・遊びが好き・楽観主義・やりたいことがたくさんある
2と9・・他人の欲求に敏感
3と7・・ワーカホリック・人好きがする
3と8・・ワーカホリック・決心が固い
8と恐怖対抗型の6・・攻撃的

【文化的影響】
男性の理想像・・1,3,8
女性の理想像・・2
アメリカ人は3に価値を見出す
イギリス人は8を帯びた5になれと子供に教える。

エニアグラムの効用】
1カウンセリングの心理テストとして有効である。
2企業の研修などで人間関係の有効なスキルとなる。
3心の許容度が広くなり、自己成長の助けになる。
4帝王学として有効である。