性格とは

性格とは
性格・・個人を特徴づけるものの中でも、生涯を通じて一貫している、行動や考え方の傾向を示す。
(例)社交的、短気、ケチ、横柄、疑り深い。
人格(パーソナリティ)・・社会的に獲得された、状況に応じて変化する性質。「ペルソナ」が語源。
気質(テンペラメント)・・生得的なもので、性格や人格の土台となる性質。

類型論と特性論

(類型論)
19世紀末かたドイツ語圏を中心に盛んになった理論で、典型的なタイプをいくつか設定し、個々の人間いあてはめていくものです。しかし、大まかな性格をつかむにはよいのですが、細かい部分を浮かびあがらせるのには、限界がありました。ユングの「内向型」「外向型」、クレッチマーの「内閉気質」「躁鬱気質」「粘着気質」などが代表的なものです。
(メリット)
性格の全体像がわかりやすい
(デメリット)
類型に当てはまらない性格が無視される

(特性論)
20世紀前半、アメリカを中心に注目を集めたものが特性論で、性格は「攻撃性、依存性、社交性、勤勉性」などのいくつかの特性の集合体であると考え、それぞれの強弱を知ることで性格をとらえようとするものです。全体像をつかみにくいという面はありますが、性格を数量的にとらえられ、他者と比較する上で役に立ちます。近年では、五つの因子(外向性・勤勉性・情緒安定性・知性・協調性)で考える、ビッグファイブ理論が主流になってきています。
(メリット)
性格を分析的、数量的にとらえることができる
(デメリット)
性格の全体像がわかりにくい

遺伝と環境

性格を決定するものは、古くから遺伝(生得説)であるか環境(経験説)であるかの問題は、論争がありました。結果的には、現在は、両方とも重要である、つまり、相互作用が働いている(相互作用説)という考えで落ち着いています。また、性格は遺伝や環境に加えて、本人の医師や努力によって変わる「自己決定」の部分があります。
遺伝説(成熟説)・・ゲゼル
環境説・・ワトソン
相互作用説・・ジェンセン(環境閾値説)・シュテルン(輻輳説)