明治天皇の和歌

明治天皇の和歌)
いかならん事にあひてもたゆまぬは
わがしきしまのやまとだましい

あさみどりすみわたりたるおほそらの
ひろきをのがこころともがな

いづかたにこころさしてか日盛りの
やけたるみちをありの行くらん

大空にそびえて見ゆるたかねにも
のぼればのぼるみちはありけり

雨だりにくぼめる石を見ても知れ
かたきわざとて思ひすてめや

遠くとも人の行くべき道ゆかば
危きことはあらじとぞおもふ

善悪を人のうへには言ひながら
身をかへりみる人なかりけり