韓非子と墨子
韓非子(法家を形成)
韓非子は、荀子の弟子だった。荀子は性悪説を根拠に、礼による矯正を重視する徳治主義(礼治主義)を説いた。韓非子は、性悪な人間は刑罰をともなわない礼では矯正できないとして、法治主義を採用した。
○法治主義・・性悪説を根拠に、信賞必罰の法による悪の抑制が必要と考えた。
※マキャベリ『君主論』
孔子の死後活躍した墨子の思想は、当時の人々にとって強いインパクトを持つものであった。墨子の思想は、あまりにも革新的だった。
○非攻論
侵略戦争の否定・・戦争は命や富の浪費と考えて、反対した。
○兼愛
すべての人間が分け隔てなく愛し合う博愛。
※儒家の説く仁は、家族愛を基本とし、年長者をより重視するので、差別的であると批判。
○節用
財政の浪費を戒め、儀式などの簡素化を説く。
※儒家の礼楽にともなう儀式も批判。
○尚賢
家柄に関係なく、優秀な人材を登用すべきだと主張。