認知症

認知症に用いられる療法】
?薬物療法
アリセプト・リバスチグミン・レミニール・メマリーなど
?非薬物療法
1記憶障害のリハビリ
見当識訓練(簡単な質問で周囲への関心を引き出す)
代償法(右脳刺激・書き出す)
2注意障害のリハビリ
やさしく反復刺激する
3実行機能障害のリハビリ
目標設定・計画立案・計画実行・効率的な活動を話してもらう
4総合的リハビリ
音読、しりとり、ゲームなど。
5回想法
生活史を語る
6音楽療法・芸術療法
受動的音楽療法・能動的音楽療法・浄化音楽・調律音楽
絵画・手芸・装飾品の製作・園芸・陶芸・コラージュ療法
7動作法
基本動作の確認
8バリデーション療法
共感・確認
9タクティールケア
話しを聴きながら触れる、擦る、マッサージする。
10レクリエーション療法
ゲーム、スポーツなどのグループ活動。
11作業療法
日常生活動作及び役に立つことが実感できる応用的動作
12化粧療法
化粧することで豊かな表情や笑いを引き出す。
13動物介在療法(アニマルセラピー)
動物との交流で社会的行動が増加する。




【高齢期の心と身体】
○知覚能力、認知能力が衰える。
○文化・教養・知識に関する結晶性知能は衰えないが、問題解決能力・情報処理能力などの流動性知能は衰える。
○予備力(身体機能の余裕)・防衛力(抵抗力や免疫力)・適応力(環境への順応力)・回復力(病気・怪我・疲れからの回復)が衰える。

【回想法―ライフレビューとレミニッセンス−】
エリクソンは老年期の発達段階を、「統合対絶望」だとしました。人生のよい面と悪い面とを見つめなおし、自分の人生を丸ごと受け入れることが、老年期においては重要で、それができないと、人は自分の生涯を後悔し、絶望の気持ちの中で死ななければならないというわけです。
現在、高齢者の心理的ケアの手段として発展している方法として、「回想法(ライフレビュー)」(アメリカの精神科医バトラーの提唱)というものがあります。高齢者が自分の人生を振り返り、他人に語りかけることで、「自分の人生の意義の再確認」「自尊心の向上」「死の不安の軽減」など人生に新たな意義を見出すというもので、幼少期・故郷・学生時代・仕事・家族・恋愛・流行など過去の人生を批判的に検討することで、それまで受け入れられなかった未解決の葛藤が解決されるというものです。
認知症患者などのコミュニケーションスキル改善、社会化を促進することを目指す回想法(レミニッセンス)もあります。

認知症に対応する診療科】
精神科
神経内科
老年化
物忘れ外来
モリークリニック

【MCI(軽度認知障害)】
MCI(軽度認知障害)という段階であれば、認知症は回復することができます。この物忘れがひどくなった状態を放置すると認知症になります。この段階のうちに、脳に刺激を与えることが重要であるといえます。
正常→MCI→認知症(軽度・中度・重度)