文の組み立てと品詞

文の組み立てと品詞と語の構造

1.文と語
a文・・言語表現のもっとも基本的な単位。あるまとまった内容を持ち、形の上で完結した単位。表記において句点が施される。
b文章・談話・・複数の文の有機的な組み合わせによって構成される。
c語・・文を構成する要素の中でもっとも基本的な重要な材料。有限の数の単語を用いて、無限の数の文を作る。

2.文の基本構造
a文の骨格・・述語・補足語・修飾語・主題
b述語・・文の中心的な要素で、述語によって文の大枠が決定され、文の骨格を定める。
動き(動態述語)と状態(静的述語)に分けられる
(例)太郎は荷物を運んだ。
次郎は仕事で忙しい。
c補足語・・述語が示す意味を補う要素
(例)太郎は荷物を運んだ。
d修飾語・・与えられた表現に付加的な情報を加え、精密な記述を与える働きをする文の要素
連用修飾と連体修飾に分けられる
(例)太郎は重い荷物を軽々と運んだ。
太郎は重い荷物を軽々と運んだ。
e主題・・「Xは−述語」の形で文の陳述の対象をあらわす要素
有題文と無題文とがある
(例)次郎は仕事で忙しい。
太郎が荷物を運んだ。
f語順・・文中の諸要素の並ぶ順序
主題−補足語・修飾語(修飾語・補足語)−述語
(例)太郎は重い荷物を軽々と運んだ。
太郎は軽々と重い荷物を運んだ。

3.品詞
品詞・・働きの違いによって語を種類分けしたもの。
名詞・・主題や補足語の中心要素になる
(例)山・机・イギリス
動詞・・単独で述語になる
(例)読む・書く
形容詞・・単独で述語になり、かつ、連体修飾語として働く。
(例)早い(イ形容詞)・静かだ(ナ形容詞)
副詞・・連用修飾語として働く。
(例)ゆっくりと・とても
判定詞・・名詞に接続して、述語を作る。
(例)だ・です
助動詞・・述語に接続して、複雑な述語を作る。
(例)らしい・ようだ・だろう
助詞・・名詞に接続して、主題や補足語を作ったり、名詞と名詞、節と節とを接続したりする。
(例)は・も・ね
指示詞・・現場や文脈における人やものを指し示す働きをする。
(例)これ・それ・あれ
連体詞・・連体修飾語として働く。
(例)この・ある
接続詞・・文と文とを接続する。
(例)しかし・でも
感動詞・・単独で文になることができる。
(例)ああ・まあ
〈学校文法の分類〉
1.自立語
a活用あり・・述語になれる(動詞・形容詞・形容動詞)
b活用なし・・主語になれる(名詞)・主語になれない(副詞・連体詞・接続詞・感動詞
2.付属語
a活用あり(助動詞)  b活用なし(助詞)

4.単文と複文
a単文・・単一の述語を中心として構成された文
(例)太郎が重いにもつを軽々と運んだ。
b複文・・複数の述語から構成された文
(例)太郎が重い荷物を軽々と運んだので、花子は驚いた。
複文は複数の節から構成される
主節と接続節(従属節と並列節)から構成される。
(例)太郎が重い荷物を軽々と運んだので(接続節・従属節)、花子は驚いた(主節)。
花子が詩を書き(接続節・並列節)、太郎が曲をつけた(主節)。

5.語の構造
a語・・には1つの要素だけからなるものと、複数の要素からなるものがある。
b活用語・・文中での働きの違いに応じて形を変える語
(例)「食べる」→食べろ・食べよう・食べれば
c派生語・・特定の語に別の要素が付加(接辞)してできる語のこと
(例)「寒い」→寒さ
d複合語・・複数の語が結合して一語となったもの
(例)「勉強机」←勉強+机