漢文の学習参考書(2)

 おはようございます。今回は、漢文の文法の参考書を紹介します。漢文の基本的な文法は、句形と呼ばれています。その句形はドリル形式で学習するのが効果的です。主にどのようなものが使われてきたかといいますと、『漢文ミニマム攻略法』(旺文社)や『漢文の基本ノート』(日栄社)が使われてきました。しかし、これらは、発行年代が古くて、改訂版をだしてもほとんど内容は同じという状態なので、進歩していません。つまり、現在の入試向きではないといえるのです。今でも、この本を薦める教員もいるようですが、はっきりいって研究不足です。
 また、一番売れている漢文のこのタイプの本としては、『早覚え速答法』(学研)があります。この本は改訂してはいるものの、あくまで苦手な人に向いているので、発展した内容にはまったく対処できません。そのため、センター試験でも、危ういものがあります。しかも、決定的なミスが三箇所もありますから、注意が必要です。漢文ができるようになったと勘違いさせる本なので、幻惑されないことが重要です。もし、この本を使っているなら、この本のレベルでは入試では無理だと思ってくださいね。あくまで、苦手な人か本番直前用にだけ用いてくださいね。
 予備校などに通っているなら、『漢文句形ドリルと演習』(河合出版)が一番オーソドックスでよいと思います。しかし、予備校に通っていないなら、漢文の基本的な訓読の考え方を身につけてからのほうが効果があがるので、この本をやる前に、『漢文基礎トレーニング』(駿台文庫)という薄い本をやってから、『漢文句形ドリルと演習』(河合出版)をやるとよいでしょう。