宮下漢文の特徴

 おはようございます。今回は、中野清氏の流れとは少し異なる宮下典男氏の漢文について述べてみたいと思います。
 早稲田大学出身の漢文の講師は、予備校業界では個性的な方が多いのですが、その中の一人に、宮下典男氏がいます。宮下典男氏は、代々木ゼミナール講師で、日本語と中国語と英語という視点で、『宮下のホットバイブル』などの参考書で、独自のメソッドを作り上げています。中国人は語学が得意で、日本語の要素と英語の要素の二つの面を合わせ持った言語を用いています。その中国語を軸に、構成した本であるといえそうです。中国語の堪能な宮下氏だからこそ、作り上げることができたものだといえるでしょう。英語が得意な人は、この方法は有効だといえそうです。
 ただし、私の考えとは少しズレがあるので、普段の授業ではあまり取り入れていません。それは、漢文とは古代中国語を日本語化したものという意識が私の根底に根強くあるからです。その意味で私の路線は、中野氏の流れとして位置づけることができそうです。