和田秀樹氏の現代文の参考書の三分類

 おはようございます。前回、精神科医で受験技術研究家の和田秀樹氏の三分類、
Z会・田村系
○河合・船口系
○出口系
を紹介しました。今回は、この三分類について考えてみます。
 「Z会・田村系」は、「堀木博礼・田村秀行」の現代文のことです。堀木博礼の現代文は、本文読解中心で記述対策に威力を発揮します。それに対して田村秀行の現代文は設問解説重視型で、私立大学対策として威力を発揮します。どちらも、基本路線は同じですが、国立・記述か私立・マークかという違いがあります。また、ある程度の読解力がないと、使いこなせない参考書といえます。ある程度現代文の力のある難関大学受験用です。
 「河合・船口系」は、オーソドックスな解説でバランスよく書かれているので、一番無難です。船口明は河合塾の人気講師でしたが、代々木ゼミナールが引き抜いたのです。そのため、河合塾の現代文の影響を受けていますが、船口明のオリジナルな部分も多く書かれています。現代文の参考書で、一番オーソドックスなので受験生に紹介しやすい本です。
 「出口系」は、出口汪の現代文のことですが、直感の要素が強すぎますので、あまりよくありません。教科書レベルの文章が苦手な人が用いる入門書としてはよいのですが、発展性がありません。もっといえば、高校入試の段階で借金があり、その返済をする本といえます。難関校の過去問の解説も、感覚で解いている印象を受けます。どうしてこの本が売れるのか理解にくるしみます。宣伝の力でしょうね。同様に、板野博行の現代文の参考書もどうして売れるのかわかりません。二人とも東進ハイスクールの講師ですが、どうも東進ハイスクールの現代文はよくないようです。