笑いとは何もの?

「笑いとは何もの?」
 笑うのは、人間だけです。免疫と笑いについての関係も指摘されています。さまざまなジャンルの方が参加している「日本笑い学会」というものもあります。それほど、笑いは重要なのでしょうね。ベルグソンの『笑いについて』(岩波文庫)という哲学的考察を行った本があります。ここでは、ベルグソン、パニョル、フロイト梅原猛岸田秀の笑いについての記述をみてみましょう。一番妥当なのは、岸田秀の意見ですが、どうでしょうか?

ベルグソン
おかしさは、生けるものの上に貼り付けられた機械的なものに由来する。
○パニョル
笑いは勝利の歌である。その場で突如として発見された優越感の表現である。
フロイト
笑いは、余剰エネルギーの放出である。
梅原猛
笑いは、異なった意味または価値領域に属する二つのもののコントラストにより起こる価値低下の現象から生ずる。
岸田秀
笑いとは、共同幻想(擬似現実)の崩壊または亀裂によって起こる、それが要求したところの緊張からの解放の表現である。