日本国憲法の文体

このところ、日本国憲法の文体を調べていました。漢文訓読調ということもあり、文体論てきにはどうかと調べてみたら、清水康行氏の論文が見つかりました。引用してみます。

「『日本国憲法』(昭和21年)は、文語文体ではない、口語文体の法律文として、日本語の文体史上からみても、画期的な文章となった。・・〈中略〉・・『憲法』以降、法令文・公用文も、口語文が普通になる。しかし、前掲『憲法』挙例にもある『何何は・・これを・・する』のように、訓読調を引き継いだ、口語からは遠い言い回しが、この手の硬い文章には、なお残り続ける。このことは、現代の文章語も抱えている一つの大きな問題である」

六法の中で、最初に口語文になったものなので、価値がありますね。