富岡八幡宮
1.【創建】
1624年(寛永4年)、長盛法師がご神託により砂州であった当地を干拓し、永代島に八幡宮を建立したことが創建とされる。創建当時は「永代嶋八幡宮」と呼ばれ、砂州の埋め立てにより60,508坪の社有地があった。今も昔も変わらぬ信仰を集める「江戸最大の八幡様」である。江戸時代には、源氏の氏神である八幡大神を殊の外尊崇した徳川将軍家の手厚い保護を受け、庶民にも「深川の八幡様」として親しまれた。広く美麗な庭園は人気の名所であったという。なお、長盛法師は同じ地に別当寺院として永代寺も建立している。当社の周囲には門前町(現在の門前仲町)が形成され、干拓地が沖合いに延びるにつれ商業地としても重要視された。明治維新後の社格は、准勅祭社とされ、同制度の廃止後は延喜式神名帳に記載がないため府社とされたが、皇室の尊崇を受け続けた。永代寺については、神仏分離令によって廃寺。現在の永代寺は、1896年(明治29年)に旧永代寺の塔頭・吉祥院が名前を引き継いだものである。今も善男善女の参拝は絶えず、特に毎月1日、15日、28日の月次祭は縁日として大変な賑わいを見せている。
2.【相撲の発祥地】
当宮は江戸勧進相撲発祥の地として有名です。江戸時代の相撲興業は京・大阪からはじまりますが、トラブルが多くしばしば禁令が出ていました。その後禁令が緩み、貞享元年(1684)幕府より春と秋の2場所の勧進相撲が許されます。その地こそが当宮の境内だったのです。以降約100年間にわたって本場所が境内にておこなわれ、その間に定期興行制や番付制が確立されました。そののち本場所は、本所回向院に移っていきますが、その基礎は当宮において築かれ、現在の大相撲へと繋がっていくことになります。
(参考文献)
小島貞二著『江戸勧進相撲と富岡八幡宮』 (富岡八幡宮社務所)
3.【御祭神】
応神天皇(誉田(ほんだ)別命(わけのみこと))がご祭神である。第十五代天皇であり、仲哀(ちゅうあい)天皇(てんのう)と神(じん)功(ぐう)皇后(こうごう)の子。八幡神とは、応神天皇を主神として、応神天皇の母である神功皇后と比売神を合わせて、八幡三神として祀っている。比売神は、宗像三女神と考えられているが、卑弥呼であるという説もある。ちなみに宗像三女神とは、 天照大神と素戔嗚尊の誓いにより誕生した、田(た)心(ごり)姫(ひめの)神(がみ)、湍津(たぎつ)姫(ひめの)神(かみ)、 市(いち)杵島(きしま)姫(ひめの)神(がみ)の三柱のことを指す。
4.【パワスポとして知られる末社八社】
七渡神社・粟島神社
七渡神社は七渡弁天と親しまれる地主神で、八幡宮が創祀される以前から祀られている。
野見宿禰神社
江戸勧進相撲発祥の地であることから、相撲の始祖である野見宿禰を祀っている。
住吉社
聖徳太子社
天満天神社
祖霊社・花本社
深川にゆかりの深い松尾芭蕉を御祭神としている。
永昌五社稲荷神社
鹿島神社・大鳥神社
受験合格・学業成就のご利益がある天満天神社や、交通安全のご利益がある住吉社など、計8神社がお祀りされていますので、ご参拝するようにしましょう。草薙剣でも有名な英雄である日本武尊(ヤマトタケルノミコト)と、雷神であり剣の神である建御雷神(タケミカヅチノカミ)がお祀りされている。あらゆる困難に打ち勝つ突破力を授ける意思を感じる。
恵比須社・大黒社
深川七福神としても知られる恵比寿様と、国造りの神としても知られる大国主命がお祀りされている。使命を達成する為の環境を整える意思を感じる。恵比須社は深川七福神の恵比須さまである。
富士浅間社・金刀比羅社
日本の美を象徴する水の女神である木花咲耶姫(このはなさくやひめの)命(みこと)と、大国主命の和魂として知られる大物(おおもの)主(ぬし)神(かみ)がお祀りされています。不要な感情やエネルギーを強力に浄化する意思を感じます。
5.【記念碑】
昭和天皇の記念碑
社殿が空襲を受けた後の1945年(昭和20年)3月18日、被災地を視察した昭和天皇が侍従長・藤田尚徳に「今度の場合は、はるかに無残な感じだ。コンクリートの残骸などが残っているし、一段と胸が痛む。悲惨だね。侍従長! これで東京もとうとう焦土になったね」と語ったことを記念したものである。
伊能忠敬の銅像
江戸時代の測量家である伊能忠敬は、当時深川界隈に居住し、測量に出かける際は、安全祈願のため富岡八幡宮に必ず参拝に来ていたことから、2001年(平成13年)に当社境内に銅像が建立された。
資料館
深川や木場の歴史にまつわる資料が展示されている。
力持碑
東京都指定無形民俗文化財及び江東区登録無形民俗文化財となっている民俗芸能「深川の力持」を記念した石碑。
木場の角乗碑
東京都指定無形民俗文化財及び江東区登録無形民俗文化財となっている民俗芸能「木場の角乗」を記念した石碑。
6.【祭礼】
祭礼は、毎年8月15日を中心に行われる。深川八幡祭、深川祭とも呼ばれている。当社の一の宮神輿は日本最大の神輿とされ、あまりの大きさに1991年(平成3年)に初渡御が行われただけで以後は神輿倉の展示品として扱われている。なお、2008年(平成20年)の連合渡御には、平泉の世界遺産登録を祈念して、平泉の神輿が特別に参加した。
7.【神輿】
富岡八幡宮にある黄金大神輿は、純金を贅沢に24kgも使用している、日本一の黄金神輿です。
また、鳳凰や狛犬、隅木、小鳥の目にはダイヤモンドが使用されており、その他プラチナ、銀、宝石多数使用されているなど、豪華絢爛な神輿は必見の価値があります。余談ですが、純金はその現実的な希少価値のみならず、スピリチュアル的に見ても大変良い高波動を持っています。全国を測量し、日本史上はじめて国土の正確な姿を明らかにした事で有名な、伊能忠敬の銅像です。伊能忠敬は当時、富岡八幡宮の近くに住んでおり、測量旅行出発にあたっては必ず富岡八幡宮を参拝していたことから、縁りの地であるこの八幡宮に銅像が建てられました。富岡八幡宮は、江戸勧進相撲発祥の地として有名です。この横綱力士碑には、初代横綱明石志賀之助より歴代の横綱全ての四股名が刻まれており、必勝・勝負
8.【富岡八幡宮のご利益】
開運・除災招福・・毎年正月に授与される「白羽の矢」は「開運吉事の当り矢」と呼ばれており、開運・除災招福の他、家内安全にも効果あり
必勝・勝負運・・江戸勧進相撲の発祥の地として有名
受験合格・学業成就・・末社に学問の神様で知られる菅原道真公を祀る天満天神社がある
商売繁盛・・深川七福神の恵比須社がある
縁結び・・震災・戦災でも倒れなかった2本のイチョウの木がある