同格とは?

こんばんは。
古文で、「同格」の「の」がよくわからないという質問を受けることがあります。この同格の「の」については、意外とわかっていないケースが多いように感じます。たとえば、
○鳥の、足の細きが空を飛ぶ。
であれば、「鳥」と「足の細い鳥」が同じというわけで、口語訳は「の」を「で」を用いて、
○鳥で足の細い鳥が空を飛ぶ。
となります。岡崎正継氏は、「の」を「の」のまま口語訳して、
○鳥の足の細いのが空を飛ぶ。
としています。そして、この「同格」を「対等格」と呼んでいます。だいぶ、きれいな口語訳になりました。
さて、言語学ではこの古代日本語の「の」を関係代名詞に近い用法と位置づけています。そこで、関係代名詞のように、
○足の細い鳥が空を飛ぶ。
と口語訳しています。だいぶ、自然な日本語になりましたね。このように、もし同格がわかりにくければ、関係代名詞として考えるとよいと思います。