連体格の「つ」

○連体格の「つ」
古典の和歌で、「沖つ島守」という言葉がよく出てきます。この「つ」は「の」と口語訳されるもので、「沖の島の番人」というような意味合いになります。上代に使われたこの連体格の「つ」は、『万葉集』の例をみると、
「目つ毛」(目の毛、つまり睫毛)
「庭つ鳥」(庭の鳥、つまり鶏)
などが見つかります。語源探索の一環として興味深い「つ」ですね。