小説を文章や会話に生かす
「小説を文章や会話に生かす」
人と話すには、ボキャブラリー(語彙)が豊富な方が有利なのはいうまでもありません。ビジネス書や評論や専門書などを読むと、頭が論理思考になり、教養を高めるのにたいへん役立ちます。また、簡潔な言い方をするのに便利です。しかし、どうしても艶のない文章や会話になりがちです。そこで、少しは小説を読むとよいのです。つまり、小説の心情描写や情景描写は、艶のある文章を書いたり、艶のある会話をするのに役立つからです。そこで、ビジネス書、評論、専門書の合間に、少しだけ小説を入れるとよいでしょう。和田裕美さんの書いた『和田裕美の人に好かれる話し方』(だいわ文庫)にも、小説を読書の中に入れるメリットについて書かれています。だたし、あくまで合間に読むことが大切です。小説が中心になってしまうと、空想の世界にふけりすぎて、現実認識があまくなりますからね。ニートと呼ばれる連中や学業をさぼって小説ばかり読み、現実から逃げているケースが多いようです。小説を読むことが勉強だなどという言語道断、本末転倒なことはやめましょう。小説とは、本来、「つまらないもの」という意味なのですから、その意味もかみしめながら、小説は息抜きとして読むように心がけましょう。あくまで、普段はビジネス書、評論、論説、専門書などの「硬い読書」、頭が付かれているときや息抜きとして時折、小説・物語・漫画という「軟らかい読書」という使い分けをこころがけましょう。