随筆の考え方

 こんばんは。今回は、随筆を扱います。随筆は、エッセイ(随筆よりもやや思索的)などとも呼ばれ、見聞・感想などを気の向くまま筆にまかせて自由に書いたものです。そのため、評論的な論理の流れと小説的な心情の推移が融合しているという性質があります。主に、出来事や体験といったエピソードを引いてきて、それについての筆者の意見・感想・心情が述べられていくという形式を繰り返していくタイプのものもあれば、そこを出発点として、内容説明や理由説明などをしていき、評論になっていくタイプのものとがあります。したがって、設問も評論的で論理的な設問もあれば、小説的な心情に関連する設問もあります。その点で、評論と小説の両方の考え方をうまく利用することが大切です。人物の気持ちや感情のあり方、動き方をとらえ、世間や他人と対立した見解が表れている箇所に注意し、文章の持つ味わいをとらえることが重要です。