アイデンティティ・ステイタス

アイデンティティ・ステイタス(マーシャの分類)
マーシャは、クライシス(危機・アイデンテイティについて迷い苦しむこと)とコミットメント(積極的関与・自分の考えや信念に従って行動すること)の二つの視点から、青年期を四分類した。
1アイデンティティ達成・・クライシス○・コミットメント○
クライシスの解決を経て、強固なアイデンティティを手に入れた状態。自分の信念に従って行動する人生を送る。
2モラトリアム・・クライシス○・コミットメント×
クライシスのさなか。いくつかの選択肢の中で迷っており、一つの生き方に決めることができない。
3早期完了・・クライシス×・コミットメント○
両親など他人に与えられた価値観のもとで生きることを受け入れている状態。従順なよい子として生きる。
4アイデンティティ拡散・・クライシス×・コミットメント×
クライシスを経験している場合としていない場合がある。アイデンティティ形成に向かうことができず、自己嫌悪や無力感に悩む。
小此木啓吾は、アイデンティティの拡散によって進路の決定などを先延ばしし、いつまでもモラトリアムから脱することができない青年をモラトリアム人間と呼んだ。