日本語の方言の特徴

日本語の方言

1東部方言

北海道方言
東北方言の特徴が多く見られる
起キレ(起きろ)・受ケレ(受けろ)・−ベ
シバレル(ひどく冷える)・タイシタ(とても)・ハッチャキコク(夢中になる)・イタマシイ(惜しい)・シタッケ(でも。じゃ。別れの挨拶ことば)・シタケド(だけど)・−ショー(−でしょう)

東北方言
北東北と南東北とで違いが見られる
格助詞「サ」(東京さ行く)・推量・勧誘の「ベー・ペ・ベ」・指小辞「コ」(馬ッコ・皿ッコ)
ショーシー(恥ずかしい)・メンコイ(かわいい)

関東方言
意志・推量表現「ベー・ペ・ベ」・シル(する)・キナイ(来ない)
アケー(赤い)・クレー(黒い)・ハタエ(畑)

八丈島方言
西部方言的なものが見られる
イキンナカ(行かない)・イキンジャララ(行かなかった)・イカラ(行った)・
イクノーワ(行くだろう)・イコワ(行く)・イコトキ(行くとき)・イコンテ(行くから)・
イコゴン(行こう)
アカキャ(赤い)・アカケリンゴ(赤いリンゴ)・アカカララ(赤かった)
キニーハ アメカ フラレ(昨日は雨が降った)

2西部方言

北陸方言
近畿方言と共通する特徴が多く見られる
行キナル・行キナサル(いらっしゃる)・行クマサル(いらっしゃる)・
行クマッシ(いらっしゃい)・
来ラレ(いらっしゃい)・食ベラレ(お食べなさい)
センガヤ(しないのだ)・イイガンナッタネー(いいのになったねえ)・
ドコイクガヤ(どこに行くのだ)

近畿方言(関西方言・関西弁)
かつての中央語
メー(目)・チー(血)・カララ(体)・ドーキン(雑巾)・コロモ(子ども)
打消「−ヘン」書カカン・書カヘン(書かない)・来(き)−ヒン(来ない)・起キー(起きろ)・
書カハル(お書きになる)
ソードス・ソーダス(そうです)・オス・オマス(あります)・

中国方言
文法的には西日本、アクセントは東京式。
散リヨル(進行態)・散ットル・散ッチョル(結果態)・雨ジャ(雨ダ)・
行カザッタ(行かなかった)
降るケン(降るから)・買ウテツカーサイ(買ってください)

雲伯方言
東北方言に通じる発音がある
アーマス(あります)・雨ダ・買ッタ

四国方言
京阪式アクセントが広く分布する
四つ仮名を区別(ジ・ヂ・ズ・ヅ)
理由の「−サカイ・ケン・ケニ・キン・キニ」(から)・文末詞「ゼヨ」・打消過去「ザッタ」・推量の「ジャロー・ロー」・「−テオーセ・−ト−セ」(―てください)・
「−ニカ−ラン」(―らしい)・ノーダ(飲んだ)・トーダ(飛んだ)

3九州方言

中央語の古い状態を残す
二段活用の残存
クヮ(か)・グヮ(が)・シェ(せ)・ジェ(ぜ)・イェ(え)
道具「ドーグ」・今日「キュー」

豊日方言
動詞の二段活用
−チ(て)・−ケンド(けれども)・−ケン・−キー(から)・
花グ・花イ(花が)・書キキル(書ける)

肥筑方言
動詞二段活用
形容詞カ語尾・良カ(良い)・能力可能「−キル」・水バ飲ム(水を飲む)・
花ノ咲イタ(花が咲いた)
−バッテン(けれども)・文末の「バイ・タイ」

薩隅方言
長音がない
カガム(鏡)
書キガナル(書ける)・読ミガナル(読める)・−ドン(けれども)
ゴワス(ございます)・モス(申す)・タモル・タモス(くださる)

琉球方言
2から7世紀に日本祖語から分かれ、日本語の古い姿を残した面と、独自の発達をした部分とがある。
アミ(雨)・プニ(舟)
書カン(書かない)・書チャン(書いた)・書ツン(書く)・書チュル(書く)・
書チュレ(書くならば)・書キ(書け)