国語教育の「る・らる(れる・られる)の順序」

国語教育の分野でも、受身から掲載するか、自発から掲載するかで、提出順序が異なることがわかる。つまり、国語教育にも、受身根源説と自発根源説とで、捉え方に差があることがわかる。以下、口語の「れる・られる」は中学校の教科書を調査し、文語は副読本として採用されている文法テキストや現場に影響を与えていると考えられるものを調査してみた。

【自発から始まるもの】
自発→可能→受身→尊敬
中村幸弘、和田利政、岡崎正継、馬淵和夫
【受身から始まるもの】
受身→自発→可能→尊敬
田辺正男
受身→自発→尊敬→可能
三省堂(中学2年)
受身→可能→自発→尊敬
小西甚一、教育出版(中学2年)、東京書籍(中学2年)、
受身→尊敬→可能→自発
村上本二郎
受身→尊敬→自発→可能
山口明穂

「受身・尊敬」と「自発・可能」での提出順序は、命令形の活用があるものを優先させた結果と考えられる。「受身・尊敬」の活用完備と「自発・可能」の不完備の分類と考えられる。また、身近に使われる受身から始めるものは、順番がまちまちであることがわかる。