2010-01-01から1年間の記事一覧

シンクロニシティとタロット

心理学者のユングは、シンクロニシティということを大切にしました。つまり、「物事は偶然ではなく、必然である」としました。易やタロットを行うときも、そのカードは必然があって出たと考えるのです。そう考えると、タロットは不思議ですね。ここでは、比…

古代日本語における色名の性格

「古代日本語における色名の性格」 佐竹昭広氏の論文に「古代日本語における色名の性格」というものがあります。それによると、古代は基本的に「赤」「白」「黒」「青」の四色でその四色の大きな枠組みで考えていたようです。 そして、「赤」(明)と「青」…

医学部の面接・その二

医学部入試の面接で問われることと、その質問に対するキーワードの続編をまとめてみました。参考にしてみてください。 「医学部の面接・その二」(医療・社会問題に関する質問)○死ぬ確立が高い病気の告知について、どう考えますか? →患者の利益を考慮した…

「寝付く」と「根付く」

以前、鉢植えをいただいて、絶句したことがあります。 高齢者や病弱の方がいる場合には、鉢植えは「根付く」ことから「寝付く」になるので、忌まわしいとされているからです。鉢植えを贈るときには、気をつけましょう。

稗田阿礼は男性か女性か?

○稗田阿礼(ひえだのあれ)は男性か女性か 『古事記』を誦習していた稗田阿礼という人物は、シャーマン的な人物とされていて、男性か女性かの二説あります。現在では、日常のこまごまとした記述が多く、女性的な視点で『古事記』が描かれているところから、…

医学部の面接・その一

こんばんは。この時期、医学部の推薦入試など依頼されるときがあります。面接のときには、独特の質問をされるので、気をつけましょう。以下、その質問例とキーワードをつけてみました。「医学部の面接・その一」 ○どのような医師になりたいですか?十年後、…

仏陀の思想

「仏陀の思想」 仏陀(紀元前五六五―紀元前四八五)は、釈迦・釈尊などのいくつかの名前がありますが、本名はゴータマ・シッダルダで、仏陀は「悟りを得た人」という意味です。北インドの釈迦族の王子として生まれましたが、二九歳で出家し、バラモン教の身…

西田幾多郎の『善の研究』

○西田幾多郎『善の研究』 西田幾多郎の有名な著作、『善の研究』は、大正時代から昭和初期にかけてベストセラーとなった、すばらしい本です。何度読み返してもその内容に圧倒されます。善や美は、予断を排除した純粋経験による知情意の一致であり、自然摂理…

木の日

木には魂があるといわれています。これを木霊といいます。そのため、木を切るときはお祓いをするのが一般的です。 しかし、神職の方に聞いたところ、木や庭の手入れをしてはいけない日があるそうです。「木の日」がそうです。「木の日」とは、「十八日」と「…

「武」という文字の意味

○「武」という文字の意味 「武」という文字の本来の意味をご存知でしょうか?これは、戦う意味ではありません。では、分解して考えてみましょう。 「武」は「矛(ほこ)」を「止」める平和の象徴なのです。平和を保つ意味ですから、野蛮な文字ではありません…

五味康佑

作家の五味康佑は、個性的な作家でした。若いころは剣豪小説を書いて注目を浴び、晩年は、占い(資料提供は八木喜三郎)・麻雀・音楽評論などを手掛けていました。 『五味手相教室』『五味人相教室』『五味麻雀教室』の三部作は、絶版になった今でも、人気があ…

陰陽寮

古典を読むと、時折、安部晴明などの陰陽師の話が出てきます。陰陽師が所属するのは、陰陽寮ですが、その構成はあまり知られていませんので、まとめてみます。 「陰陽寮の構成」 ○管理部門 陰陽頭(おんようのかみ)(長官)・陰陽(おんようの)助(すけ)(次官…

将たる所以−梅原猛

塩野七生氏は、ライフワークの『ローマ人の物語』(新潮文庫)を完結し、ローマ帝国からみたリーダー論や国家論を書いて注目をあつめていますが、船井幸雄氏に影響を与えた考え方に、梅原猛氏の『将たる所以』(光文社)があります。その本には、リーダーと…

カルマとダルマ

船井幸雄・浅見帆帆子『ちょっと話してみました』(グラフ社)を読んでいたら、「カルマ(業)」の他に「ダルマ」という用語があることをしりました。世の中にプラスの影響を与えていくもののことだそうです。かつて、研究レポートで、「カルマ」や「カタルシス(…

上杉鷹山の名言

私の好きな「上杉鷹山」の名言があります。よく知られたものです。 「為せば成る為さねば成らぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり」 動くと運命が変わる本質をついた名言ですね。

哲学者の名言

目に付いた哲学者の名言を紹介してみます。 「哲学者の名言」 大切なことはただ生きることではなく、善く生きることである。(ソクラテス) 人間とは必要に迫られないかぎり、善は行わないものだ。(マキャベリ) 私は何を知っているか?(モンテーニュ) わ…

美しい日本の私

「美しい日本の私」 川端康成のノーベル賞記念講演は、「美しい日本の私」でした。内容は、雪月花や禅のことを語ったものでしたが、この「美しい日本の私」は、「美しい」のは「日本」なのか「私」なのかが曖昧な表現として知られています。川端康成にインタ…

方法論としての古文解釈

おはようございます。私の国語教育の論文に「方法論としての和歌解釈」があります。その続編を書こうと思い、途中まで書いてみました。まだ、書きかけですが、参考になれば、幸いです。 ○方法論として古文解釈 古文解釈の基礎とは何か 「古文の基礎とは何か…

ウナギ文

「ウナギ文」 「ボクはウナギだ」で代表される「ウナギ文」というものがあります。つまり、「ボクはウナギだ」は、後ろにいろいろなニュアンスがあるとするものです。詳しくは、奥津敬一郎氏が、『「ボクハウナギダ」の文法』(くろしお出版)に書かれていま…

近代の主な文法家

「近代の主な文法家」 今回は、近代の主な文法家をまとめてみます。現在の学校文法は、橋本進吉の示したものを基本としています。 ○大槻文彦(おおつきふみひこ) ○山田孝雄(やまだよしお) ○松下大三郎(まつしただいざぶろう) ○橋本進吉(はしもとしんき…

「没年」と「歿年」

「没年」と「歿年」 昔は、「歿年」と書いてあったものが、最近は「没年」と書かれることが多くなり、中学校や高等学校の教科書では「没年」と書かれることが一般的となりました。しかし、どうでしょうか?「没年」だと「さんずい」があるために、溺死してい…

両手振り体操

気の流れをよくするため、実践者が増えている「両手振り体操」の愛好者が増えてきてきていますね。 これは、『易筋経』をもととした両手振り体操(スワイソウ・スワイショウとも呼ばれる)です。やり方は以下のとおり。1足を肩幅に開き立つ。 2左右の両腕…

愛と智恵の自己診断テスト

○愛と智恵の自己診断テスト 八島高明『イエス・キリスト−異次元からの宣告』(講談社)の中で、キリスト教的な内容を下敷きにした、「愛と智恵の自己診断テスト」が書かれています。興味深いので、取り上げてみます。 (設問1)あなたは友人と一緒に仕事を…

新渡戸稲造について

「新渡戸稲造について」 前の五千円札の肖像画は、新渡戸稲造でしたね。しかし、意外とどのような人物であるかは知られていませんね。そこで、簡単に紹介してみます。 新渡戸稲造(一八六二―一九三三)は、英語の達人で、多読の読書家として知られ、晩年は眼…

シェークスピアの作品

「シェークスピアの作品」 シェークスピアの作品は、世界的なものですね。喜劇としては、『真夏の夜の夢』『お気に召すまま』『じゃじゃ馬ならし』、悲劇として『ロミオとジュリエット』『リア王』『ハムレット』『マクベス』『オセロ』などの四大悲劇が特に…

謙譲語の考え方

文化審議会の五分類案 文化庁の文化審議会は、平成十九年二月に「敬語の指針」を答申して、 ①尊敬語 ②謙譲語 ③丁寧語 の三分類を、五分類にする案を提出しました。その五分類は、言語学者で東京大学教授の菊地康人[きくちやすと]氏の『敬語』(講談社学術…

免疫と性格・習慣

おはようございます。世界的な免疫学者でもある安保徹(あぼとおる)博士の免疫理論は、病気と性格・習慣を関連付けているので、興味深いものがあります。以下にまとめてみます。1大腸がん―肉類を好み、野菜嫌いなどによる繊維質の不足している人。やり手のビ…

お金持ちにはなぜ、お金が集まるかー2

おはようございます。鳥居祐一氏の「お金持ちにはなぜ、お金があつまるか」の続きを紹介いたします。(第三章) 空間と時間にお金を使う。 一流のホテル、レストラン、・・ワンランク上の空間にあえて足を運ぶ。 素晴らしいサービスには、素直に感謝の気持ち…

お金持ちにはなぜ、お金が集まるか−1

日本で最初のお金の哲学を説いた本は、井原西鶴『日本永代蔵』です。その後、さまざまなお金の哲学の本がありますが、鳥居祐一氏の『お金持ちにはなぜ、お金が集まるか』は、面白かったので、まとめを数回に分けて掲載します。 「お金持ちにはなぜ、お金が集…

受身表現

今回は、以前ゼミで発表したレジュメを掲載してみます。 本稿では、『みんなの日本語・初級Ⅱ本冊』(スリーエーネットワーク)の受身の例文を分析した後、その中から日本語文法学史で問題となっている「非情の受身」を考察してみることとする。 1、『みんな…